karajanjanの日記

カラヤンについて語りましょう

ジャケットにこだわりってありますか?

皆さんはCDなどのジャケットにこだわりはありますか?

 もうCDを買う時代ではなくなったのかもしれませんが、LP時代を含め、以前なら「ジャケットがかっこよくて買ってしまった!」「曲目ではなくジャケットで選んだ」という話をよく耳にしました。

 

 本来、音楽そのものを味わうのであれば、ジャケットはどうでもいい話。しかしですよ。音楽ではない例えで言うと、味はおいしいけれど、お店が汚いとか、見た目がぐちゃぐちゃよりは、味も見た目もいいに越したことはないですよね。CDやDVD、LPも同じで、演奏が素晴らしくて、ジャケットも素晴らしければベストだと思うんです。

 特にカラヤンは、自分の写真にもこだわりを見せていたので、(撮らせるカメラマンも指定していたり、撮らせる角度等も注文を出していたというエピソードが多々残っているようです)生前は発売するジャケットに関してもかなりこだわったのではないかと思ったのですが、カラヤンのこだわりと、私のこだわりは少々違ったようです。

 

 では、本題です。私のジャケットへのこだわりは、「ジャケットの写真=その演奏時の写真」というものです。もちろん、そんなケースはそう多くないことは重々承知しております。ですから、必ずしもその曲の演奏時の写真でなくても、その曲の演奏とイメージがある程度一致すればいいかな?と思っています。

例えば、このブログですでに画像としてアップしているこのジャケット

 

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これは、本当にそれぞれの曲を演奏しているかはわかりませんが、その曲を演奏しています!といわれてもまあ納得ですよね。例えば、ブルックナーの7番はバックの客席からするとウィーンのムジークフェラインザールなので、ウィーン・フィルとの演奏だろう。また第9のバックはベルリン・フィルの大ホールなので、ベルリン・フィルとの演奏だろうという具合に考えられるわけです。(録音年代とカラヤンの年齢が相応かは?な部分はありますが)見方を変えると、これらの写真はどのジャケットにも使えてしまうということにもなりますね。

 

 次は、私のこだわるジャケットです。

 

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1枚目はニューイヤーコンサートの様子がそのままジャケットになっていますね。

2枚目はまさにこの録音、録画をした際の写真です。言い方が適切か分かりませんが、カラヤンの老け具合、それからカラヤンのドキュメンタリーの中で、このブルックナーの8番の録画の様子があるのですが、その画像がまさにこのジャケットの風体と一致するんです。ですから、まさにブルックナー8番の演奏の写真だと思われます。

3枚目はムターとのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。ウィーン・フィルとの演奏なので、まさにこの演奏の様子を写したジャケットということになります。(カップリングのメンデルスゾーンの方はベルリン・フィルとの演奏なので当然違いますが)

当たり前かもしれませんが、ライブ録音や協奏曲は比較的ジャケットの写真=その演奏時の写真になりやすいということでしょう。

 

 次はリハーサル時のジャケット。これも絶対にその曲をやっているわけではないですが、なんとなくそれっぽいと思えればまあ納得です。中にはまさにその曲をリハーサルしている時のジャケットもありますよ。

      


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1枚目はモーツァルトの40番&41番。

2枚目はドヴォルザークのチェロ協奏曲。独奏者のロストロポーヴィチもしっかりと写っているので、これはまさにリハーサル時のものでしょうね。

 

 最後に私ががっかりしてしまうジャケットを紹介します。

 

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どうしてがっかりするか分かりますか?理由は、ジャケットの写真がほぼその曲を演奏しているものではないと断定できてしまうからです。ジャケット自体はかっこいいんですよ。でも、私の中では「この曲を演奏している時の写真ではないなぁ。」とちょっと覚めてしまうんです。                        

 

1枚目、モーツァルトのレクィエムのDVDジャケットですが、どこがおかしいと思いますか?正解は、指揮棒を持っているという点です。若かりし頃のカラヤンは宗教曲でも指揮棒を持っていましたが、70年代後半以降は宗教曲では指揮棒を持っていません。従って、このレクィエムは80年代の録音なので、絶対に指揮棒は使っていません。また、DVDですから、映像も観られるわけです。ご覧になった方はおわかりでしょうが、指揮棒は持っていません。さらに、映像のカラヤンはお得意のタートルネックにマオカラータキシード(襟の立ったタキシード)です。しかし、ジャケットは普通のタキシード。この点からも演奏そのものの写真ではないことがわかります。

なぜか、カラヤンの遺産シリーズのDVDジャケットでは、宗教曲が複数あるのですが、全て指揮棒を持った写真なんです。カラヤンが生きていたらこれを許したかどうか?

2枚目、ドヴォルザークの新世界・スメタナモルダウのジャケット。こちらは1枚目と逆なんです。画像をクリックして拡大して見てみて下さい。ウィーンのムジークフェラインでの演奏には間違いない写真なのですが、右手をよ~く見て下さい。指揮棒は持ってないですよね。カラヤン新世界よりは棒を持って指揮しています。もしかして「モルダウ」が棒なしで演奏していたのかもしれないと思っていたのですが、ベルリン・フィルと「モルダウ」を演奏した際には棒をしっかりと持っていたので、おそらくこのジャケットも別の曲の写真ということになります。(個人的にはこのジャケットはヴェルディのレクィエム演奏時のものではないかと思っています)

3枚目、これもDVDジャケットのリハーサル時の写真ですが、曲目がモーツァルトのディヴェルティメント17番&R・シュトラウス交響詩ツァラトゥストラはかく語りき」なので、指揮棒は両方とも使っていますが、このジャケットは棒を持っていないようです。リハーサルの最中に、一時的に指揮棒を持たずに指揮をすることはあるでしょうが、このDVDのジャケットの写真はあきらかに1987年のカラヤンよりも、もっと若い時の写真と思われるので、これも私としては残念です。

 

皆さんからすると、変わったこだわりかもしれませんね。カラヤンを含め、交響曲のジャケットは数字だけのものもよく見かけます。また、演奏者とは全く関係ない風景だったり、絵だったりするものもあるので、それらと比べると、演奏者の写真が載っているだけでもいいと思う人もいうことでしょう。でも、せっかくなので、ジャケットと中身の演奏をリンクさせて楽しみたいなぁと思ってしまうんです。

 

ついでのこだわりですが、私は買った時に帯もそのままとっておきたいタイプなんです。アップした画像のほとんどに帯が付いていたのをお気づきになりましたか?ニューイヤーコンサートの帯もあるのですが、あれはジャケットの表裏すべてをお見せしようと思い、帯を外してスキャンしたものです。こちらの保管の仕方のほうが変わったこだわりかもしれませんね♪