karajanjanの日記

カラヤンについて語りましょう

メンデルスゾーンとカラヤン

5月のGW後、仕事でバタバタしていて、なかなか更新ができませんでした。ようやく記事を書く時間が持てました。

ここのところ忙しく、ゆっくり音楽を聴けなかったのですが、そんな中、ちょっと手に取ったCDがこのメンデルスゾーン交響曲全集でした。

              

メンデルスゾーンというと、ヴァイオリン協奏曲が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。または「真夏の夜の夢」でしょうか。交響曲はというと、3番「スコットランド」・4番「イタリア」・5番「宗教改革」が有名で、他はそれほど意識されていないかもしれませんね。(メンデルスゾーン大好きの方からすると、「もっと名曲がある!」と怒られてしまうかもしれませんね)

私自身、メンデルスゾーンはそれほど聴く作曲家ではありません。そんな中、よく聴くのは5番の「宗教改革」です。2番の交響曲「賛歌」も好きな方なのですが、長大な曲なので、ゆっくりと時間が取れる時でないと聴けません。(長いですが、いい曲なので是非聴いてみて下さいね♪)

今日は書類を作りながら、1番の交響曲を流していました。色々な作曲家の1番の交響曲は第1作ということもあり、出来不出来があり、それほど聴かなくなってしまう作品もありますが(ブラームスマーラーの1番は別格ですね。ベートーヴェンの1番は私は好きですが、一般的にはどうでしょう?シューマンの1番も人気はそこそこありますが私はそこまで好きではありません)意外にこのメンデルスゾーンの1番は気に入ってしまいました。確かに3番以降の交響曲のような壮大さはないかもしれませんが、決して軽くないんです!4楽章などはかなりどっしりとした和音です。でも重苦しくはない。2楽章はとても綺麗です。心を落ち着けて聴ける楽章だと思います。なかなか面白い曲だと思いましたが、恐らく、演奏家的なアプローチをすると、演奏が難しいと曲なんだと思います。綺麗に、荘厳に響かせるために、かなり和音、音質、ダイナミックスレンジに気を付けて演奏しないと、何を表現したいのかわからないつまらない演奏になると思われます。

そこをしっかりとおさえているのがこのカラヤンベルリン・フィルの演奏だと思いました。とても丁寧に奏でられているので、非常に魅力的な曲に聴こえるのでしょう。

意外なことに、カラヤンは、実演でメンデルスゾーン交響曲は3番しか取り上げていません。録音しかしていない作品が非常に多いんです。メンデルスゾーンの曲と相性が悪かったという証言もあるようです。カラヤン自身がメンデルスゾーンの曲が好きではないと言っていたような記事もみかけました。(それが本当かは?です)4番、5番はカラヤンに合っていそうなのですが実演記録はありません。3番も取り上げたといっても1970年代の前半までで、それ以降は演奏していないんです。ムターとのヴァイオリン協奏曲以外はもはや興味がなかったようです。しかし、この全集のCDを改めて聴いてみると、それほどメンデルスゾーンと相性が悪いようには感じません。2番など、演奏会で実演されていたらさぞかし壮麗な響きになったのではないかと思います。ある種、宗教曲と同じように名演になっていたのではないでしょうか。

カラヤンではないのですが、私がメンデルスゾーンの曲で凄い!!と思ったのは、何年前か(いや、何十年前が正しいですね)にお正月の特番か何かでクラウディオ・アバド指揮、ウィーン・フィルで2番の「讃歌」か「エリア」(合唱の入ったメンデルスゾーンの曲であったことしか定かではありません)の放送を見た(聴いた)時でした。また時間の取れる時に2番とエリアを聴きなおしてみようと思います。