karajanjanの日記

カラヤンについて語りましょう

1966年 東京ステレオライブ ♪

 4月は新たに職場が変わり、記事の更新がなかなかできませんでした。記事の更新がない中、訪問して下さり、ありがとうございました。

 ようやくGWでゆったりとした時間が持てたので、久々にカラヤンベートーヴェン交響曲チクルスを聴いてみました♫

 

              

 ご存知の方も多いかもしれませんが、この1966年のCDは、東京公演のベートーヴェンチクルスを1日ごとにCDにしてくれています。演奏会の流れをそのまま体験できる嬉しいセットです。東京FM録音の1977年のベートーヴェンチクルスもライブ録音ですが、こちらは、演奏会そのままのCDではなく、2番・8番が違う日の演奏が組み合わされて、結果として全曲演奏会CDとなっています。(2番・8番はぞれぞれピアノ協奏曲3番・5番との組み合わせで演奏されています。このピアノ協奏曲のCDも後に発売されました。)

              

 録音の質は残念な部分もありますが、演奏の気迫は物凄いと改めて感じました。カラヤンは、若い頃から演奏スタイルの変化があまりないと言われることが多いようですが、このライブ録音のカラヤンはだいぶ印象が違いました。1970年代のスタジオ録音(無機質的だ、機械的だなど賛否両論ですが)がカラヤンらしいベートーヴェンだと思っていましたが、改めてこのライブを聴いてみると、テンポがだいぶ速く聴こえます。ただ速いというだけではなく、ベルリン・フィルがそのテンポにばっちり合わせてるんです。5番、8番、レオノーレ第3番は、思わず「はや!」と思ってしまいました。80年代のデジタル録音でのこれらの演奏は70年代のスタイルは踏襲されていているものの、やや落ち着いているかな?と感じていましたが、この落ち着きとはいい意味で逆の覇気を感じました。自信を持って突き進んでいる演奏である気がします。ライブならではのミスも散見されます(7番はやはり金管は大変なのですね。かなり派手に外しています。他の曲も思わず楽団が走ってしまったり、8番の3楽章、ホルンとクラリネットのソロあたりは段々と遅くなっていきます。このあたりは晩年のカラヤンの録音ではなかった点です。)が、興奮しながら聴くことができる、面白い演奏だと思います。1枚目~5枚目まで(コリオラン序曲から第9まで)一気に聴いてしまいました!ライブは凄いとカラヤンの死後に話題になりましたが、1977年の大晦日の第9のDVD、1982年のベルリン・フィル創立100周年の3番のライブDVDは本当に素晴らしいと思いますが、この1966年の演奏も爆演的な部分があり、聴く価値があると思います。頻繁に聴くにはちょっと胃もたれがするかもしれませんが‥‥。

70年代、80年代の録音だと全曲一気に聴くことはありませんでしたが、1日で全曲聴きを達成してしまいました♪

 

ジャケットにこだわりってありますか?

皆さんはCDなどのジャケットにこだわりはありますか?

 もうCDを買う時代ではなくなったのかもしれませんが、LP時代を含め、以前なら「ジャケットがかっこよくて買ってしまった!」「曲目ではなくジャケットで選んだ」という話をよく耳にしました。

 

 本来、音楽そのものを味わうのであれば、ジャケットはどうでもいい話。しかしですよ。音楽ではない例えで言うと、味はおいしいけれど、お店が汚いとか、見た目がぐちゃぐちゃよりは、味も見た目もいいに越したことはないですよね。CDやDVD、LPも同じで、演奏が素晴らしくて、ジャケットも素晴らしければベストだと思うんです。

 特にカラヤンは、自分の写真にもこだわりを見せていたので、(撮らせるカメラマンも指定していたり、撮らせる角度等も注文を出していたというエピソードが多々残っているようです)生前は発売するジャケットに関してもかなりこだわったのではないかと思ったのですが、カラヤンのこだわりと、私のこだわりは少々違ったようです。

 

 では、本題です。私のジャケットへのこだわりは、「ジャケットの写真=その演奏時の写真」とうものです。もちろん、そんなケースはそう多くないことは重々承知しております。ですから、必ずしもその曲の演奏時の写真でなくても、その曲の演奏とイメージがある程度一致すればいいかな?と思っています。

例えば、このブログですでに画像としてアップしているこのジャケット

 

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これは、本当にそれぞれの曲を演奏しているかはわかりませんが、その曲を演奏しています!といわれてもまあ納得ですよね。例えば、ブルックナーの7番はバックの客席からするとウィーンのムジークフェラインザールなので、ウィーン・フィルとの演奏だろう。また第9のバックはベルリン・フィルの大ホールなので、ベルリン・フィルとの演奏だろうという具合に考えられるわけです。(録音年代とカラヤンの年齢が相応かは?な部分はありますが)見方を変えると、これらの写真はどのジャケットにも使えてしまうということにもなりますね。

 

 次は、私のこだわるジャケットです。

 

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1枚目はニューイヤーコンサートの様子がそのままジャケットになっていますね。

2枚目はまさにこの録音、録画をした際の写真です。言い方が適切か分かりませんが、カラヤンの老け具合、それからカラヤンのドキュメンタリーの中で、このブルックナーの8番の録画の様子があるのですが、その画像がまさにこのジャケットの風体と一致するんです。ですから、まさにブルックナー8番の演奏の写真だと思われます。

3枚目はムターとのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。ウィーン・フィルとの演奏なので、まさにこの演奏の様子を写したジャケットということになります。(カップリングのメンデルスゾーンの方はベルリン・フィルとの演奏なので当然違いますが)

当たり前かもしれませんが、ライブ録音や協奏曲は比較的ジャケットの写真=その演奏時の写真になりやすいということでしょう。

 

 次はリハーサル時のジャケット。これも絶対にその曲をやっているわけではないですが、なんとなくそれっぽいと思えればまあ納得です。中にはまさにその曲をリハーサルしている時のジャケットもありますよ。

      


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1枚目はモーツァルトの40番&41番。

2枚目はドヴォルザークのチェロ協奏曲。独奏者のロストロポーヴィチもしっかりと写っているので、これはまさにリハーサル時のものでしょうね。

 

 最後に私ががっかりしてしまうジャケットを紹介します。

 

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どうしてがっかりするか分かりますか?理由は、ジャケットの写真がほぼその曲を演奏しているものではないと断定できてしまうからです。ジャケット自体はかっこいいんですよ。でも、私の中では「この曲を演奏している時の写真ではないなぁ。」とちょっと覚めてしまうんです。                        

 

1枚目、モーツァルトのレクィエムのDVDジャケットですが、どこがおかしいと思いますか?正解は、指揮棒を持っているという点です。若かりし頃のカラヤンは宗教曲でも指揮棒を持っていましたが、70年代後半以降は宗教曲では指揮棒を持っていません。従って、このレクィエムは80年代の録音なので、絶対に指揮棒は使っていません。また、DVDですから、映像も観られるわけです。ご覧になった方はおわかりでしょうが、指揮棒は持っていません。さらに、映像のカラヤンはお得意のタートルネックにマオカラータキシード(襟の立ったタキシード)です。しかし、ジャケットは普通のタキシード。この点からも演奏そのものの写真ではないことがわかります。

なぜか、カラヤンの遺産シリーズのDVDジャケットでは、宗教曲が複数あるのですが、全て指揮棒を持った写真なんです。カラヤンが生きていたらこれを許したかどうか?

2枚目、ドヴォルザークの新世界・スメタナモルダウのジャケット。こちらは1枚目と逆なんです。画像をクリックして拡大して見てみて下さい。ウィーンのムジークフェラインでの演奏には間違いない写真なのですが、右手をよ~く見て下さい。指揮棒は持ってないですよね。カラヤン新世界よりは棒を持って指揮しています。もしかして「モルダウ」が棒なしで演奏していたのかもしれないと思っていたのですが、ベルリン・フィルと「モルダウ」を演奏した際には棒をしっかりと持っていたので、おそらくこのジャケットも別の曲の写真ということになります。(個人的にはこのジャケットはヴェルディのレクィエム演奏時のものではないかと思っています)

3枚目、これもDVDジャケットのリハーサル時の写真ですが、曲目がモーツァルトのディヴェルティメント17番&R・シュトラウス交響詩ツァラトゥストラはかく語りき」なので、指揮棒は両方とも使っていますが、このジャケットは棒を持っていないようです。リハーサルの最中に、一時的に指揮棒を持たずに指揮をすることはあるでしょうが、このDVDのジャケットの写真はあきらかに1987年のカラヤンよりも、もっと若い時の写真と思われるので、これも私としては残念です。

 

皆さんからすると、変わったこだわりかもしれませんね。カラヤンを含め、交響曲のジャケットは数字だけのものもよく見かけます。また、演奏者とは全く関係ない風景だったり、絵だったりするものもあるので、それらと比べると、演奏者の写真が載っているだけでもいいと思う人もいうことでしょう。でも、せっかくなので、ジャケットと中身の演奏をリンクさせて楽しみたいなぁと思ってしまうんです。

 

ついでのこだわりですが、私は買った時に帯もそのままとっておきたいタイプなんです。アップした画像のほとんどに帯が付いていたのをお気づきになりましたか?ニューイヤーコンサートの帯もあるのですが、あれはジャケットの表裏すべてをお見せしようと思い、帯を外してスキャンしたものです。こちらの保管の仕方のほうが変わったこだわりかもしれませんね♪

   

 

 

 

KRAJAN GOLD をご存知ですか?

 最近はCDを購入しない人が増えているのではないでしょうか。音楽はデータ配信で購入する時代になったのかもしれません。以前にも書きましたが、私はデータで音楽を聴くのにちょっと抵抗を感じているタイプなので、どうしてもCDを購入してしまい、部屋の棚がCDであふれかえっている感じです。(買いすぎ!もっと整理整頓して!と毎回家族に叱られています‥‥‥)

 というわけで、ある意味、私はCDコレクターなのですが、その購入したCDの中で特にお気に入りなのが「KARAJAN GOLD」という特別なものです。これがそのシリーズです。(昔の記事の「ブルックナー比較」の第7番の写真もこのシリーズです)

 

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 ドイツグラムフォンから販売されたものですが、通常の黄色帯ではなく、白い帯が特徴です。そして、CDの読み取り面がGOLDでコーティングされているのです。CDのレーベル面も写真の通りです。こちらも通常の黄色い縁取りにシルバーではなく、GOLDになっています。ゴージャスな感じがしますよね。

 このシリーズは「GOLDコーティングで音質向上」といった謳い文句で販売していたような気がします。個人的も通常盤よりもいい音で、しかも細かい音まで、例えば強い音の時に、弦と弓が引っ掛かり、こすれる様な音まで聴こえていると思います。(再生機器によって聴こえ方が違うと思うので、あくまで私の家の再生機器ではそう聴こえたということでご理解下さいね)

 このKARAJAN GOLDは

ベートーヴェン交響曲第1番&第2番

ベートーヴェン交響曲第3番&「エグモント」序曲

ベートーヴェン交響曲第4番&第7番

ベートーヴェン交響曲第5番「運命」&第6番「田園」

ベートーヴェン交響曲第8番&「フィデリオ」序曲

             &「レオノーレ」序曲第3番&「コリオラン」序曲

ベートーヴェン交響曲第9番「合唱」

モーツァルト:レクィエム

モーツァルト:大ミサ曲ハ短調

チャイコフスキー交響曲第4番

チャイコフスキー交響曲第5番

チャイコフスキー交響曲第6番

チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」

                    &バレエ組曲くるみ割り人形

ドヴォルザーク交響曲第9番「新世界より」&スメタナ交響詩モルダウ

サン=サーンス交響曲第3番「オルガン付き」

グリーク:ペールギュント第1組曲・第2組曲&「ホルベルク」組曲シベリウス

     交響詩フィンランディア」、「トゥオネラの白鳥」、「悲しきワルツ」

シューマン:ピアノ協奏曲&グリーク:ピアノ協奏曲

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲&ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲

ラヴェルボレロ、スペイン狂詩曲&ムソルグスキー組曲展覧会の絵

R・シュトラウスアルプス交響曲

R・シュトラウス交響詩ツァラトゥストラはかく語り」&「ドン・ファン

R・シュトラウス交響詩ドン・キホーテ

             &「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら

R・シュトラウス交響詩英雄の生涯」&「死と変容

ドビュッシー交響詩「海」&牧神の午後への前奏曲

    &ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ&「ダフニスとクロエ」第2組曲

ハイドン交響曲第94番「驚愕」&交響曲第101番「時計」

ワーグナー管弦楽曲集(「トリスタンとイゾルデ前奏曲と愛の死 他)

マーラー交響曲第9番

ショスタコーヴィチ交響曲第10番

ホルスト組曲「惑星」

ブルックナー交響曲第7番

ヴェルディ:レクィエム

と全30点です。聴きごたえ十分ですよ。

中にはモーツァルトの大ミサ曲やサン=サーンスのオルガン付きなど珍しい作品も含まれていますが、やはりベートーヴェンの全交響曲、得意としたR・シュトラウスの作品、チャイコフスキーの後期交響曲などがずらりと並んでいます。

 このようなKARAJAN GOLDですが、このシリーズは当然、カラヤンが亡くなってから、1993年~1995年にかけて発売されました。カラヤンが特別にセレクションしてはいないわけです。誰の意図で選ばれたのかは定かではありませんが、個人的には違う曲もGOLD化してもらいたかったと思います。

 まず、ブラームス交響曲です。4曲ともこのシリーズに入ってもよかったと思いませんか?特に第1番はカラヤンベルリン・フィルの代名詞とも言える作品だと思います。それから、ブルックナー交響曲第8番。7番がGOLD化されたのなら、ウィーン・フィルとの晩年の名演も加えてもらいたかったと思います。あとはドヴォルザーク交響曲第8番。「新世界より」があるならこちらも加えてもらいたい。そして、最後に、1987年のニューイヤーコンサート。この記念のライブ録音を是非GOLDで聴きたいですね。

 基本的に80年代のデジタル録音されたものの中からGOLD化されています。名盤と言われているものでも、80年以前のアナログ録音のものは一切シリーズ化されていません。2000年に入ってからはアナログ録音からデジタル録音まで、高音質でリマスターされたバージョンで再発売されるようになったので、GOLO化したものよりも音質が向上したのかもしれません。となると、新たにKARAJAN GOLD化される作品はなさそうですが、コレクターとしてはなんとかGOLD化してもらいたいと思います。

 皆さんはGOLD化してもらいたい演奏はありますか?あれば、是非コメントへどうぞ!

 

ご冥福をお祈りいたします

 素晴らしいソプラノ歌手でいらっしゃった佐竹 由美(さたけ なおみ)さんが先日、お亡くなりになりました。

 

 ここ数年はコロナ禍で演奏会にも出向かず、オーケストラやコーラスの練習等にも参加していませんでした。そのため、音楽家の方とはお会いする機会があまりなかったので、突然の訃報に驚いています。

 佐竹先生とはドイツでベートヴェンの第9で共演したり、日本ではカルミナ・ブラーナで共演したりと、色々とお世話になりました。先生出演の演奏会後も楽屋に通して頂いたりして色々お話してくださいました。あの歌声がもう聴けないともうと残念でなりません。

 ご冥福をお祈りいたします。

 

 ここのところ、音楽界は悲しいニュースばかり。ロシアのウクライナ侵攻問題で、ロシアの音楽家の解任や辞任が続いています。また、ロシア音楽そのものが演奏会のプログラムから外されたり、音楽番組でもロシアものは急遽変更になっているようです。

 今のところ普通に暮らしている私がロシアの音楽家にどうすべきかは言う立場にないと思っています。戦争には反対ですが、あちらの方にはそれぞれの立場、状況がおありでしょう。反政府的な行いをすると捕まる可能性もあります。反政府的な情報を流せば罰せられるという法案も出たようです。そんな社会で暮らしている人々は、心では反政府的でもそれを公言できない辛さがあるかもしれません。(侵攻について肯定的であれば非難されてしかるべきだとは思います)真実は分かりませんが、第2次世界大戦時のドイツの音楽家も同じだったのでしょう。フルトヴェングラーカラヤンも戦時中の態度が問題となり、戦後も演奏活動を停止されていました。

 本当にいけないのはとのかく戦争そのもの。1日も早く、悲しい話題がなくなってくれることを望みます。そうすれば音楽家の皆さんも辛い思いをしなくて済むのですから‥‥。

 

チャイコフスキーの5番決定版!

チャイコフスキー交響曲は何番が好きですか?

 恐らく、多くの方は4番~6番を選ぶのではないでしょうか。1番~3番もなかなか味がある曲ですが、パッと旋律が浮かぶのはやはり私も4番~6番ですね。演奏も4番~6番はしたことがありますが、最初の3曲は演奏したことがありません。(1番は演奏する機会はあったのですが、諸事情でその演奏会に不参加になってしまいました)

 

 私の大好きなカラヤンチャイコフスキーを得意としていたと思います。重要な演奏会ではチャイコフスキー交響曲が入っていました。最後の来日公演(1988年5月)では6番の「悲愴」を演奏しています。6番は何度もレコーディングしたことで知られていますね。1番から6番まで全曲録音していますが、4番~6番は複数録音があり、CDで耳にすることができます。ベルリン・フィルとはアナログ録音ですが、ウィーン・フィルとはデジタル録音が残されています。ブルックナー同様、どちらのオーケストラの演奏も魅力的だと思います。是非聴き比べてみて下さい。

 

 さて、本題に戻りましょう。どの交響曲が好きかですが、私は「5番」が好きです。特に4楽章の最後のフェルマータ後のコーダの壮大なメロディーがたまりません♬

 カラヤンの5番の録音の中ではベルリン・フィルとの演奏が好きです。ウィーン・フィル版もいいのですが、ちょっと金管の音が私の耳には強く聴こえるのと、コーダのテンポがほんの少しだけ速い気がするんです。ベルリン・フィルの方がたっぷりとした感じで、金管も分厚いサウンドがバランスよく響いてくるので、個人的にはベルリン・フィル版をお勧めします。その中でも1979年の来日公演(普門館ライブ)がお気に入りです。この演奏はNHKクラシカル カラヤンの生誕100周年BOXに収録されています。(1979年の来日公演(未完成交響曲展覧会の絵ヴェルディのレクイエム等や50年代の来日公演での英雄の他、DVDでドヴォルザークの8番、タンホイザー序曲・トリスタンとイゾルデの愛の死のドレスリハーサルも観ることができます)

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 ライブなのでオーケストラの入場から音声が収録されていて、拍手もカットされることなく収められています。演奏する前から異常な聴衆の興奮が感じ取れます。と同時に、演奏はミスも当然しています。特に目立ったのが1楽章。演奏中に譜面台が倒れたようで、ホルンが思いっきり音を外してしまいます。(そのことは解説にも書かれています)でも、そんなミスをものともしない立派な演奏です。

 カラヤン以外でもムラヴィンスキーチャイコフスキーも素晴らしいと思いますが、とりわけ私がお気に入りの演奏があります。それがこちらの演奏です。

 

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 スヴェトラーノフ指揮・NHK交響楽団の演奏です。昔から気に入っていた演奏だったのですが、つい最近、CDを手に入れました。この演奏は知る人ぞ知る伝説の名演なのです。NHK交響楽団の特集をやるとマタチッチのブルックナーの8番と、このスヴェトラーノフチャイコフスキーの5番が必ずといっていいほど取り上げられています。とにかくN響の音が尋常じゃないくらい凄い!(普段も素晴らしいんですよ!ですが、別のオーケストラかと思うくらい凄い良い響きを出しています。)恐らくオーケストラの気合の入り方が違ったのではないでしょうか。(ライブ録音なのでミスはやはりそれなりにありますが)

 この演奏の様子は当時のN響アワーで放送されました。また、伝説の名演等のテレビ番組でも再三放送されています。私はN響アワーを観ました。当時、スヴェトラーノフのことはあまり知りませんでした。なので、何の先入観もなくTVで聴いていたのですが、1楽章が始まってからすぐにこの演奏に釘付けになったのを今でもはっきりと覚えています。2楽章のホルンのソロも絶品でした。(松崎さんという当時の主席の方が吹き、演奏後には指揮台にスヴェトラーノフが連れて行くほどでした♬)いよいよ4楽章のフェルマータ後コーダがスタートしました。私の好きなたっぷりとしたテンポです。そしてしばらく音楽が流れていき、ふと画面に目をやると、なんと、指揮者、スヴェトラーノフは指揮をやめ、直立不動で立っているではありませんか!指揮者は何もしていないのにどっしりとした響きのあのテーマが流れてくるのです。その衝撃は今でも忘れられません。本当の音楽ってこういうものなんだ!と心からそう思いました。究極の指揮とはこういうことなのですね。うまく言葉にできませんが、かっこよく指揮をする必要はない。うまく棒を振る必要もない。何もしなくてもオーケストラに音楽を奏でさせてしまう。これが最高の指揮者の仕事だと思いました。

 このCDを手にして、当時の感動を思い出しました。実はこの演奏が放送された直後に実際にこの演奏に参加した金管奏者の先生と会って話をしました。その先生も「凄かった。普通じゃなかった。」と興奮して仰っていました。聴いていた私よりも、実際に演奏した方々の方が貴重な体験をなされたのかもしれないですね。

 私もこんな演奏をしたり、指揮することができたらいいなぁと改めて思いました。(私なんかがスヴェトラーノフの真似をして直立不動の指揮をした瞬間、演奏は大崩壊してしまうでしょうから、やめた方がよさそうですね)そのためのも、コロナが収まってくれないと‥‥‥。

モーツァルトのディヴェルティメント♪


自分が管楽器をやっていた関係で、弦楽合奏的な曲はあまり聴かないし、CD等を買うこともありませんでした。基本的に今でも交響曲、宗教曲、オペラを中心に聴いていますが、モーツァルトのディヴェルティメントに関して疑問を持っていたので、今日はそのことを綴ろうと思います。

ディヴェルティメントに多少興味を持ったのは、やはりカラヤンのおかげです。今から30年ほど前になるでしょうか。その当時はBS放送でたまに「カラヤン名演集」という番組があり、70年代のベルリン・フィルとのチャイコフスキーの4・5・6番やブラームス交響曲などを観ることができました。また、日曜日の夜中に晩年のライブ演奏も何度か放送してくれたので、VHSで録画して何度も観ていました。その中で、ベルリン市750周年記念コンサートがあり、そのプログラムがモーツァルトのディヴェルティメント17番ニ長調R・シュトラウス交響詩ツァラトゥストラはかく語りき」でした。(この演奏は「カラヤンの遺産」シリーズで観ることができます)

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初めて聴いた時は、弦楽合奏にホルンが入っていて面白い曲だなと思いました。弦楽合奏がメインの曲にしては5楽章もあり、30分以上かかるボリュームのある曲だなぁと感じました。曲目解説もなく、ただ録画した演奏を観ていたので、何の疑問も持つことなく月日は経っていきました。初めて聴いた時から15年は経ったでしょうか。その時にこのCDを買いました。(中古CDですけど)

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そして、いざ聴いてみると、聞き覚えなのない音楽が4楽章の後に流れてくるではありませんか。この曲はそれなりに聞き込んで(観込んでかな?)いたので、だいたい音楽の流れは覚えていました。それなのになぜ違う音楽が聴こえてくるのか?不思議に思い、CDケースのトラックを確認してみると、なんと6楽章まであるではありませんか!

今まで観ていた演奏は5楽章がカットされていたんです。ちょっとショックでした。

その後、VHSもだいぶ劣化してきたので、DVDでカラヤンの遺産シリーズを購入し、そのDVDのケースを確認したところ演奏されている楽章が

Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅵ

となっているのです。5楽章がカットされていることはこのケースを見ないと分からないので、当時、5楽章の存在を知らなくても仕方がなかったですね。逆に、音源から入り、この演奏会を観た人は5楽章がなくてびっくりしたことでしょう。

 

実は、カラヤンはディヴェルティメントの15番でも同じことをしています。CDでは6楽章きちんと録音していますが、1984年の大阪公演(DVDでは「ライブ・イン・大阪1984」)ではやはり5楽章をカットして演奏しています。17番と同じように、DVDのケースにはⅠ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅵの表記になっています。

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この両曲の5楽章カットですが、当日演奏されていたが、編集でカットされたのではなく、もともと5楽章を演奏していないようです。文献やサイトで「演奏会では5楽章はよく省略される」という文言がありました。どういう理由で5楽章がカットされるかは分かりませんが、そういう風習があったようです。ただ、これはカラヤンだけが行っているのかどうかは?です。ご存知の方がいらっしゃればご教授お願い致します。

 

ところが、カラヤンが若かりし、1972年のロンドンライヴ。プログラムは、ディヴェルティメント15番変ロ長調ストラヴィンスキーの「春の祭典」。この演奏ではカットなしに6楽章きちんと演奏しています。事前には5楽章がカットされると予告されていたと解説書には書かれていますが、なぜか全て演奏されたそうです。

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一般的に交響曲などで繰り返しを省略することはよくあります。(繰り返さないことが正しいのかどうかは?です。楽譜に書いてあるのにリピートしないのは作曲家に失礼という考え方もありますよね。ただ、歴史的に繰り返していない何かがあるのでしょう。)また、研究によってもともとは繰り返しがなかったと考えられるものや作曲家が亡くなり、違う人が補完した部分をカットすることはあり得るでしょう。トスカニーニプッチーニの最後の歌劇「トゥーランドット」で、プッチーニが亡くなって、他の人が書き足した部分の直前で演奏をやめてしまったというエピソードがあります。しかし、演奏時間等の関係で楽章をカットして演奏するということはあまりないのではないでしょうか。いくつかの楽章を抜粋するようなプログラムはあるかと思いますが(例えば、誰かの追悼のためにベートヴェンの第3交響曲「英雄」の2楽章・葬送行進曲を演奏するなど)カラヤンが演奏会ではベートヴェンの第6交響曲「田園」の3楽章をカットして演奏していたなど聞いたことがありませんよね。曲全体の構成を考えると、楽章をまるまるカットしてしまうのは個人的には賛成しかねますが、芸術にはそれなりの深い理由があるのかもしれませんね。あるいは、カラヤンだからできたことなのかもしれません。

 

ティンパニに反応するペット♪

我が家には犬が2匹います。🐶

2匹ともミニチュアダックスで、オス・メスが一匹ずつです。

一緒に寝る時やリビングでまったりする時に音楽をかけて過ごしています。もちろん、クラシック音楽を流すわけですが、ペットといる時はゆったりと過ごしたい時が多いので、それほど激しくない曲をかけています。ワンちゃんたちもしばらくすると目がトロ~ンとしてきていつの間にか一緒にまどろんでいることも珍しくありません。

 

しかし、先日、ベートヴェンの交響曲第5番「運命」の聴き比べのブログを書きましたが、フルトヴェングラーの「運命」がちょっと聴きたくなったので、ペットのいるリビングでCDをかけてみました。先程、ペットと一緒の時は、それほど激しくない曲をかけることが多いと書きましたが、たまには大音量になるような力強い交響曲などもかけることがありすが、ワンちゃん2匹はこれといって何か反応するということはありませんでした。ところが、メスのワンちゃん( ↓ この子です)

 

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フルトヴェングラーの「運命」をかけ、♫ジャジャジャジャーン♫と始まり、何事もなく過ごしていましたが、ティンパニの音が入った瞬間から急に動きまわるんです。ティンパニが止むとまた座ってゆったりしています。またティンパニが入るとすくっと立ち上がって動き回ります。今まで、他の曲のティンパニで反応したことなんてなかったんです。例えば、ティンパニで有名な、R・シュトラウス交響詩ツァラトゥストラはかく語りき」などをかけても落ち着いてコロンとしています。なぜかこのフルトヴェングラーの「運命」にだけ反応するんです。もしかするとフルトヴェングラーの音楽というよりはこの時期にベルリン・フィルティンパニ奏者であったヴェルナー・テーリヒェンの叩くティンパニの響きに反応したのかもしれませんね。

 

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かけた演奏は有名なこのCDです。

ワンちゃんが、本当にどんな要素に反応して動き合わるのかは??です。

他のフルトヴェングラーの演奏や、カラヤンの録音でテーリヒェンがティンパニを叩いている演奏で実験もしたいところですが、ワンちゃんがストレスに感じて動き回っているようであればかわいそうなので、検証は行わないつもりです。私の興味本位で、ワンちゃんを実験台にしたくはないので。

 

ヴェルナー・テーリヒェンはフルトヴェングラー擁護派でよく知られたベルリン・フィルティンパニ奏者です。フルトヴェングラー擁護の本も出版されていますね。

私はこのテーリヒェンが自作を指揮する現場に立ち会う機会がありました。私が所属していたオーケストラで、テーリヒェンが自作を振ったのですが、棒の振り方が、映像等で見たフルトヴェングラーとそっくりでした。長めの指揮棒を持ってはいますが、どこが拍の頭だか??という振り方でした。みんなコンサートマスターの見て合わせようと必死でしたね。人間性も、音楽性も大好きだったフルトヴェングラーの指揮を意識してたのでしょうね。(好きな指揮者みたいに振るという気持ちは私もすごく共感できます。自分もそうなっている気がします。)とても貴重な体験でした。